顎関節症

顎関節症の原因

「顎が痛い」、「口が開かない」、「顎がなる」などの症状をお持ちの方は多くいらっしゃいます。時には「肩こり」や「頭痛」なども伴うこの、顎関節症は症状が軽度のものから本当にぜんぜん口が開かなくなる重度なものまであります。

 

しかし顎関節症の大半は“アゴ”が悪くて顎関節症になるわけではありません。

咬み合わせ・歯並びなど歯の原因から、姿勢・首・膝など離れた部位の原因まで顎関節症の原因は数多くあります。

この顎関節に悪影響を与える要因を改善することが根本的な解決になります。

 

よって顎関節治療の多くは2つのステージで進めます。

短期的には1つ目のステージで当面の顎関節の不調を緩和するために対処療法的に顎関節へ直接治療を行います。

 

長期的には2つ目のステージとして顎関節の不調の原因となっている原因を身体中から突き止め、その原因に対しての改善を行います。

 

 

顎関節症の主な治療法

対処療法

1.薬物療法

2.関節腔内注射

3.スプリント療法

4.マイオモニター

5.関節円板整復

6.頸椎矯正

7.超短波温熱療法

8.顎関節ストレッチ指導

9.TCH(くいしばり)改善指導

 

 

根本治療

10.姿勢矯正

11.マイオバイト

12.筋電図

13.アキシオグラフ

14.メタルアンレー

15.入れ歯・ブリッジ

16.インプラント

17.矯正治療

顎関節症の治療費について

  1. 対処療法の中で①・②は健康保険が適応されます。③・④に関しては簡易な方法のみ健康保険が適応で、本格的なものは自費診療になります。⑤~⑨に関しては全て自費診療になります。

  2.  根本治療については全て自費診療になります。

  3. 政府で定められている混合診療禁止のルールから、いったん保険診療での顎関節治療をお選びになられると、その後の治療の中で自費診療での顎関節治療がいくらお望みであっても行えなくなってしまいます。

  4. 顎関節症治療目的の矯正治療の場合、所得の医療費控除の適応となる場合があります。

  5. 当院でストレッチプロをご購入の方はその代金の中に⑩の姿勢矯正が含まれております。
     
  6. 根本治療には特殊な機器や高度な技術を必要とするため、その分の治療費のご負担をお願いしております。 

顎関節症の解説

 当院に来院される患者様に最も多く認められる顎関節に存在する軟骨がずれてしまっているケースで、こちらについて解説していきます。

  1. 安静時の顎関節は図の通り上下の歯のかみ合わせによってポジションが決まります。 このポジショニングが悪いと顎関節症の大きな原因となります。
  1. 顎関節を拡大すると、安静時においては健康な状態も顎関節症の場合でも、顎関節をスムーズに動かす関節円板と呼ばれるものが正常に位置しています。
顎関節症3
  1. 関節円板が前方にずれた結果、口を大きく開ける際に、関節円板が関節運動の障害となって、口が大きく開かなくなったり、痛くて口が開けられない状態になります。
  1. この顎関節運動は様々な筋肉と連動しているために、顎関節症は顎関節以外に筋肉や靭帯の付着している様々な箇所に痛みや張りが出ることも多くあります。(

当院でよくある実際の治療の流れ

自費診療の対処療法の場合

超短波
超短波
  1. 顎関節や筋肉などの詳細な触診から、日常習慣・姿勢のチェックなどを行います。 
  2. 頸椎矯正を行います。 
  3. ずれた顎関節・関節円板の復位を行います。 
  4. 顎関節に関連する筋肉の症状が強い場合、超短波温熱療法を行います。
  5. ご自宅で行っていただく顎関節ストレッチの指導を行います。 
  6. TCH(くいしばり)のある方にはこちらの指導も行います。
簡易マウスピース
簡易マウスピース
  1. 必要に応じて簡易なスプリント(マウスピース)を作成します。

  2. 調整を行いながら経過観察をし、これでも改善が認められない場合、根本治療に移ります。

 

 

 

保険診療の対処療法の場合

  1. レントゲン検査にて顎の骨の状態を確認します。
パノラマ
パノラマ
顎関節
顎関節
  1. 筋肉・関節の炎症を取るために薬を出します。
  2.  それでも関節のロックが取れない場合、関節内注射を行います。この関節内注射は非常に強い痛みがあるとともに、顎関節内の感染を引き起こす可能性があります。 
保険マウスピース
保険マウスピース
  1. それでも関節のロックが取れない場合、関節内注射を行います。この関節内注射は非常に強い痛みがあるとともに、顎関節内の感染を引き起こす可能性があります。
  2.  マウスピースの製作を行います。このマウスピースは強制的に下顎を治療ポジションに誘導するため、着け心地は良くありません。(写真:保険マウスピース)

  3. マウスピースの調整を行い経過観察いたしますが、これで治らなくても一旦終了しなくてはなりません。
  4.  

根本治療の場合

  1. 筋電計・マイオモニターを用いて、最も筋肉のバランスが取れた下顎の位置での咬み合わせ、マイオバイトを記録します。
  1. 歯型を採り、フェイスボーと呼ばれる器具で歯列の状態を顎の運動が再現できる特殊な咬合器に移します。(写真:ジータ咬合器)

 

精密マウスピース
精密マウスピース
  1. 顎の運動が再現された咬合器で適切な位置に顎を誘導するマウスピースを作成します。(写真:精密マウスピース) 


*このマウスピースは以上の工程を踏む特殊な技術を要し、健康保険で作るマウスピースとは全く別物です。

  1. マウスピースを着用しても効果が不十分な場合、矯正治療もしくは広範囲にわたる被せ物・詰め物治療を行います。
矯正治療
全顎咬み合わせ治療

治療をお受けになられる患者様へのお願い

多くの顎関節症の根本的な原因が咬み合せ不良によることが大半です。その場合対処療法のみでは多くの場合再発を繰り返します。

よって一旦症状が改善しても、必ず定期的な経過観察でご来院ください。

また根本的な原因療法を望まれる場合、多くは咬合再構築や矯正治療などが必要となりますので、その場合は別途ご相談ください。

 

保険診療の場合、その先に必要な高度な自費診療を行おうとしても混合診療に該当し禁じられているため顎関節症を治しきれないこともあります。

 

顎関節症の治療を進めている患者様の中で任意で治療を中断される方がいらっしゃいますが、特に無調整でのスプリント長期使用は歯並び・咬みあわせ・顎関節などに大きく悪影響を及ぼす可能性が高く、非常に危険な行為なので必ず通院していただき歯科医師の管理下での使用をお願いいたします。

 

当院の経過観察無く、長期に自己判断でスプリント乱用や不適切な顎運動体操などを続けられた結果、歯列不正などの障害が生じても当方では一切責任を負いません。

 

顎関節症は咬み合わせ・歯並びなど口腔全体に大きく関与を受けるため、顎関節症単発での通院をご希望の方に関しては管理が出来ないため引き受けを行っていないため、最初から完治は得られないことをご了承ください。

 

妊娠中の方はレントゲン撮影・投薬などが出来ないため、保険診療の顎関節治療では出来る項目が最初からございませんので、保険診療のみをご希望の場合は治療対象外になります。

 

 

当院にお越しになられる患者様におきましては、上記の件にご了承のうえご来院いただきますようお願いいたします。


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