歯科医院での定期的清掃(プロフェッショナルケア)が歯の健康を保つ上で歯みがきと共に非常に重要です。予防歯科3をご参照ください。
その中でも特にむし歯を予防するのに強力なツールがフッ素です。予防歯科その4をご参照ください。
これらを組み合わせることによってかなり虫歯を予防することができますが、むし歯リスクの高い方々にはそれで十分でしょうか?
一方欧米の人たちは、日本人と比べて頻繁に甘いものを食べ、歯みがきも決して丁寧ではありません。
こんな歯に良くない日常生活を送っている割に、欧米の方々は滅多に虫歯になりません。
その理由は2点あります。
1点目は何が原因で虫歯になってしまうか検証することなく、やみくもの歯ブラシや食生活のリスクに依存しているところです。
実際、虫歯の要因で最も大きなものは虫歯原因菌の存在です。特にミュータンス菌と呼ばれる虫歯原因菌の影響は非常に大きいのですが、この菌はおおよそ3歳までに定着が決まってしまい、その後歯ブラシなどで減らすことが非常に困難な性質をもちます。
もう一つ大きな要因が虫歯原因菌によって作られた酸性物質に対して歯が溶けやすいかどうかです。
この虫歯の要因をきちんと検査して一つ一つの要因に対しての評価を行わなくては効率的な虫歯予防ができません。
そこで当院では種々の虫歯リスク検査を行い、その検査結果を下に効率的な虫歯予防プログラムを提案しています。
2点目は、日本と予防処置や虫歯予防ツールが全く違うからです。
世界中の多くが使っている非常に効果的な虫歯予防に関する多くのことが、国内ではほとんど使われておりません。
そこで当院では独自に世界中から仕入れた虫歯予防ツールを最大限活用しております。
好きな食べ物を我慢したり、1日歯みがきで多くの時間をとられるなどで苦労するより、もっと楽をして虫歯を予防しませんか?
唾液検査専用のガムを咬んでいただいて、唾液を作る器官に刺激を与えた状態での唾液分泌量を測定いたします。 唾液には様々なむし歯に対する抵抗性があるので、この検査によってむし歯に対しての抵抗力(ディフェンシブパワー)の指標になります。(写真:唾液分泌量)
むし歯とはむし歯菌が作る「酸」によって歯が溶かされる病気ですが、唾液にはむし歯に抵抗するため、酸を中和する力があります。 この唾液が酸を中和する力を測定する検査です。 よってむし歯に対する抵抗力(ディフェンシブパワー)の指標になります。
最もポピュラーはむし歯原因菌であるミュータンス菌を選択的に培養する検査です。 唾液中のミュータンス菌の量が調べられます。一般的なむし歯のリスク判定に最も用いられます。培養検査のため検査結果が出るのに2日間要します。
一度治療したところからむし歯や、非常に進行したむし歯がある場合によく検出される乳酸菌を選択的に培養する検査です。 唾液中の乳酸菌の量が調べられます。主に食生活の乱れなどの指標になります。培養検査で検査結果が得られるまで4日間要します。
食生活やブラッシング、過去の虫歯治療経験など虫歯リスクに関係する項目のアンケートを行います。
世界中で用いられている検査結果分析ソフトであるカリオグラムによって虫歯リスク検査結果入力することで、将来的に新たなむし歯が発生する可能性と、それを予防する方法を提案いたします。
プラーク中に含まれているむし歯菌によってどのくらい「酸」が作られるのかを調べる検査です。この検査によってむし歯を引き起こす力(アタックパワー)の指標になります。再来院時に虫歯予防ツールがどの程度効いているのかの指標で毎回行います。
これだけ高濃度のフッ素を使う場合、フッ素による体内への毒性も考えなくてはなりません。
日本ではこのフッ素が必須栄養素から除外されていますが、国際的には年齢ごとに至適摂取量と最大摂取量が定められています。
このフッ素の至適摂取量から最大摂取量の間に収まるよう計算しながら高濃度のフッ素製剤を処方いたしますので、安全で効果的な虫歯予防ができます。