予防歯科6 最先端の虫歯予防

歯科医院での定期的清掃(プロフェッショナルケア)が歯の健康を保つ上で歯みがきと共に非常に重要です。予防歯科3をご参照ください。

 

その中でも特にむし歯を予防するのに強力なツールがフッ素です。予防歯科その4をご参照ください。

これらを組み合わせることによってかなり虫歯を予防することができますが、むし歯リスクの高い方々にはそれで十分でしょうか?

 

一方欧米の人たちは、日本人と比べて頻繁に甘いものを食べ、歯みがきも決して丁寧ではありません。

こんな歯に良くない日常生活を送っている割に、欧米の方々は滅多に虫歯になりません。

その理由は2点あります。

 

1点目は何が原因で虫歯になってしまうか検証することなく、やみくもの歯ブラシや食生活のリスクに依存しているところです。

 

実際、虫歯の要因で最も大きなものは虫歯原因菌の存在です。特にミュータンス菌と呼ばれる虫歯原因菌の影響は非常に大きいのですが、この菌はおおよそ3歳までに定着が決まってしまい、その後歯ブラシなどで減らすことが非常に困難な性質をもちます。

 

もう一つ大きな要因が虫歯原因菌によって作られた酸性物質に対して歯が溶けやすいかどうかです。

この虫歯の要因をきちんと検査して一つ一つの要因に対しての評価を行わなくては効率的な虫歯予防ができません。

 

そこで当院では種々の虫歯リスク検査を行い、その検査結果を下に効率的な虫歯予防プログラムを提案しています。

 

2点目は、日本と予防処置や虫歯予防ツールが全く違うからです。

世界中の多くが使っている非常に効果的な虫歯予防に関する多くのことが、国内ではほとんど使われておりません。

そこで当院では独自に世界中から仕入れた虫歯予防ツールを最大限活用しております。

 

好きな食べ物を我慢したり、1日歯みがきで多くの時間をとられるなどで苦労するより、もっと楽をして虫歯を予防しませんか?

 

最先端の虫歯予防で得られる効果

  1. 検査結果に基づき虫歯予防プログラムを組みますので、無駄な努力をしなくて済みます。
  2. 当たり前ですが虫歯になりにくくなります。
  3. 小さな子供のころからはじめるほどさらに高い虫歯予防効果が得られます。
  4. 虫歯リスクの高いご家族が子供の出産前からこの虫歯予防を行うことで、生まれてくる子供に虫歯を移しにくくなります。
  5. まだ穴が開いていない初期の虫歯であればこの虫歯予防を行うことで、自然に治すことができます。
  6. フッ素による虫歯予防効果は長く続けるほど効果が積み重ねられ、その効果は永久に持続します。

 

虫歯リスク検査

1.唾液分泌量検査

唾液の分泌量


唾液検査専用のガムを咬んでいただいて、唾液を作る器官に刺激を与えた状態での唾液分泌量を測定いたします。 唾液には様々なむし歯に対する抵抗性があるので、この検査によってむし歯に対しての抵抗力(ディフェンシブパワー)の指標になります。(写真:唾液分泌量)

 

2.チェックバフ(唾液緩衝能検査)

チェックバフ

むし歯とはむし歯菌が作る「酸」によって歯が溶かされる病気ですが、唾液にはむし歯に抵抗するため、酸を中和する力があります。 この唾液が酸を中和する力を測定する検査です。 よってむし歯に対する抵抗力(ディフェンシブパワー)の指標になります。

 

 

3.デントカルトSM(ミュータンス菌培養検査)

最もポピュラーはむし歯原因菌であるミュータンス菌を選択的に培養する検査です。 唾液中のミュータンス菌の量が調べられます。一般的なむし歯のリスク判定に最も用いられます。培養検査のため検査結果が出るのに2日間要します。

デントカルトSM

4.デントカルトLB(乳酸菌培養検査)

一度治療したところからむし歯や、非常に進行したむし歯がある場合によく検出される乳酸菌を選択的に培養する検査です。 唾液中の乳酸菌の量が調べられます。主に食生活の乱れなどの指標になります。培養検査で検査結果が得られるまで4日間要します。

デントカルトLB

5.日常生活アンケート

食生活やブラッシング、過去の虫歯治療経験など虫歯リスクに関係する項目のアンケートを行います。

 

6.カリオグラム

世界中で用いられている検査結果分析ソフトであるカリオグラムによって虫歯リスク検査結果入力することで、将来的に新たなむし歯が発生する可能性と、それを予防する方法を提案いたします。

カリオグラム1
カリオグラム2

6.CAT21ファスト(むし歯活動性検査)

cat21

プラーク中に含まれているむし歯菌によってどのくらい「酸」が作られるのかを調べる検査です。この検査によってむし歯を引き起こす力(アタックパワー)の指標になります。再来院時に虫歯予防ツールがどの程度効いているのかの指標で毎回行います。

むし歯予防に用いる薬剤

  1. フッ素入りペーストで専用の器具を使って歯面清掃を行いながらフッ素を歯面に刷り込みます。(保険診療ではフッ素濃度が1000ppmしか使えませんが、こちらでは12300ppmを使用します)
高濃度フッ素ペースト
高濃度フッ素ペースト
  1. 全ての歯面に高濃度フッ素を塗布します。(一般的にはフッ素塗布濃度は9000ppmですが、こちらでは12300ppmを使用します)
  1. 歯根面など虫歯のリスクが非常に高い場所には、さらに高濃度のフッ素バーニッシュを塗布します。(22600ppmを使用します。)
高濃度歯磨剤
高濃度歯磨剤
  1. 虫歯予防効果の高い歯みがき剤を処方します。(国内の量販店や歯科医院で購入できるフッ素濃度は高くても1450ppmですが、こちらでは5000ppmのを使用しています)
再石灰化ペースト
再石灰化ペースト
  1. 歯が溶けかかっている場合は、再石灰化作用のあるカルシウムフォスフェート製剤(MIペースト)を診察室用・ご自宅用共に併用します。
ミラノール
ミラノール
  1. フッ素のうがい液の濃度を段階的に変えて処方します。(写真:ミラノール)
  1. クロールヘキシジンうがい薬を処方します。(クロールヘキシジン濃度が国内で流通しているものは0.002%以下ですが、こちらでは0.12%を使用します)

 

フッ素の安全性について科学的な検証

フッ素量

 これだけ高濃度のフッ素を使う場合、フッ素による体内への毒性も考えなくてはなりません。


 日本ではこのフッ素が必須栄養素から除外されていますが、国際的には年齢ごとに至適摂取量と最大摂取量が定められています。


 このフッ素の至適摂取量から最大摂取量の間に収まるよう計算しながら高濃度のフッ素製剤を処方いたしますので、安全で効果的な虫歯予防ができます。

注意

  • 保険診療の中で歯科医師が個人輸入した材料を使用することは認められておりません。よってこの一連の虫歯予防は全て保険外になりますのでご了解ください。
  • この保険外の虫歯予防処置を受けずに歯科医師が個人輸入した物品の購入のみ行うことは薬事法上、認められておりませんのでお断りさせていただきます。
  • フッ素などの効果は長く積み重ねることによって強い虫歯予防効果が生まれます。そのため1回この虫歯予防処置を行っただけでは虫歯を十分に抑制することはできません。
  • この保険外の虫歯予防処置に合わせて持ち帰って使用していただく物品を処方した費用につきましては別途、ご負担いただきます。
  • 処方された歯みがきなどを他人に譲渡することは絶対にしないようお願いいたします。
  • 混合診療規制のため、保険診療による虫歯治療や歯石除去などと同時にこの虫歯予防処置は行えませんのでご了承ください。

京都市下京区 最先端の 虫歯予防
当院が最も大切に力を入れている治療【予防歯科】

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