予防歯科5 キシリトールの利用法

キシリトール

昨今、健康志向ブームにのって、量販店のお菓子コーナーには「ノンシュガー」・「シュガーレス」・「キシリトール」などと記載されたガムや飴が所狭しに並んでおります。

しかしこの用語、みなさまはきちんと理解されているでしょうか?

 

一般的なこれら3つの用語の使い方を解説します。

 

この中には科学的にむし歯に対してある程度の予防効果があると厚生労働省から「特定保健用食品」の認定を受けた商品も一部あります。

 

この認定を受けた多くの製品では、キシリトールの含有量があまり多くありません。しかし、それを補うために他の有効成分を配合して認定を受けていることが多く見られます。

 

この「特定保健用食品」を選択してご購入されるのは、手堅い方法かもしれません。

 

しかしこの「特定保健用食品」の制度にも偏りがあって、厚生労働省からお墨付きをもらうために多くの事務手続きと試験データが必要になるため、相当なお金がかかってしまいます。そのため「特定保健用食品」の認定はどうしても限られた企業に留まっているのが状況です。

 

それではキシリトールについて詳しく説明していきます。

 

1.天然の素材の甘味料

  • ノンシュガー:砂糖をつかっていないこと
    砂糖以外の果糖・麦芽糖・水飴・蜂蜜といった、むし歯の元となるような甘みが入っていることが多くむし歯になりやすいです。

ノンシュガー
  • シュガーレス:むし歯になりやすい糖分を使っていないこと
    甘みに“むし歯になりにくい”代用糖(還元麦芽糖・還元水飴・キシリトールなど)が入っています。しかしキシリトール以外の代用糖はミュータンス菌によって代謝(消化)されてしまうためむし歯になる可能性を否定できません。

シュガーレス
  • キシリトール:むし歯を作らない代用糖
    キシリトールは、ミュータンス菌が代謝(消化)できない代用糖でむし歯を引き起こす可能性は全くありません。

    しかし市場に流通している多くの製品にキシリトール以外の糖質がかなり多く含まれており、むし歯を引き起こす可能性が残ります。よって成分表示のチェックが欠かせません。

 

キシリトール
特定保健用食品

この中には科学的にむし歯に対してある程度の予防効果があると厚生労働省から「特定保健用食品」の認定を受けた商品も一部あります。

 

この認定を受けた多くの製品では、キシリトールの含有量があまり多くありません。しかし、それを補うために他の有効成分を配合して認定を受けていることが多く見られます。

 

この「特定保健用食品」を選択してご購入されるのは、手堅い方法かもしれません。

 

特定保健用食品

しかしこの「特定保健用食品」の制度にも偏りがあって、厚生労働省からお墨付きをもらうために多くの事務手続きと試験データが必要になるため、相当なお金がかかってしまいます。

 

そのため「特定保健用食品」の認定はどうしても限られた企業に留まっているのが状況です。

 


それではキシリトールについて詳しく説明していきます。

1.天然の素材の甘味料

キシリトールは自然界に存在する天然の5炭糖の糖アルコールです。

多くの果実や野菜の中に含まれ、また人体でも作られます。

キシリトールを多く含有する食物

 工業的には樺の木やその他の樫木のキシラン・ヘミセルロースを原料として作られ

ます。キシリトールはすべての糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同等の甘味度です。

 

2.冷涼感のある甘味質

 キシリトールは溶解時に吸熱反応が起こり、口の中でたいへん爽やかな冷涼感が得られます。ミントフレーバーと併用した場合特に顕著にその効果が現れます。

 

 

3.血糖値に影響を与えません

インシュリン

キシリトールはインシュリンに関係なく代謝されるので糖尿病患者も安心して摂取でき、実際に糖尿病治療薬として以前から使われています。

4.エネルギー

キシリトールは砂糖の75%(3kcal/g)です。

甘味料 カロリー値(kcal/g)
ブドウ糖 4.0
ソルビトール 3.0
マルチトール 2.0~2.2
キシリトール 3.0
還元水飴 2.3~3.0

5.安全性

 キシリトールはアメリカ、カナダ、EC諸国など世界38カ国以上の国々で食品、医療品用途で認可されており、FAO/WHO合同食品規格委員会より『一日の許容摂取量(ADI)を特定せず』という最も安全性の高いカテゴリーとして評価されています。

 

 さらに世界中の歯科医師会がキシリトールの使用を推奨しています。

 

世界中の歯科医師会で推奨されるキシリトール

キシリトールのむし歯抑制メカニズムについて

1.口腔内細菌に対しての非発酵性

砂糖を摂取した時、口腔内のpHレベルは急速に低下し、歯のエナメル質の脱灰が生じます。キシリトールは口腔内細菌によって全く発酵されませんので酸は生成せず、pH値も変化しません。

キシリトールと他の甘味料との酸産生の比較
甘味料の酸産生能(砂糖を100とした場合)

2.むし歯菌の成長抑制

キシリトールは歯垢とその中のむし歯菌を減少させることがキシリトールガムでの研究などで実証されています。このような効果が実証されている甘味料はキシリトールだけです。

キシリトールのむし歯菌への作用
キシリトールのむし歯菌への障害作用

3.歯質の再石灰化の促進

キシリトールは唾液の分泌を刺激し、それによって口腔内のカルシウムレベルが増大し健康な歯の脱灰防止と再石灰化効果を促進することにより、むし歯の発生を防止することが実証されています。

キシリトールと唾液の関係

4.口腔内細菌の非順応性

非う蝕性の甘味料も継続的に摂取し続けると、口腔内の細菌が順応して砂糖と同様に発酵され、酸を生成することが知られていますが、キリシトールだけは他の甘味料と異なり、10年以上継続的に摂取しても全く口腔内細菌は順応しないことが、数多くの研究で実証されています。

 

5.ミュータンス菌の質的改善

 むし歯の大きな原因となるミュータンス菌にも、むし歯を引き起こす力の強いものと、あまりむし歯を引き起こす力の無いものとがあります。キシリトールを長期に摂取し続けることによって、ミュータンス菌の分布をむし歯になりにくいものが多くなるようにすることができます。

ミュータンス菌におけるキシリトール感受性菌と非感受性菌の比較
キシリトールを長期摂取したミュータンス菌の分布

このようにキシリトールは他の甘味料が持っているむし歯予防効果以外に、他の甘味料には無い優れたむし歯予防効果が多くあります。

キシリトールはむし歯の発生・進行を防ぐ

キシリトール製品の紹介

 当院では以上の学術的データによって、キシリトール以外の甘味料が配合されているキシリトール製品はお勧めしておりません。

 よって当院で販売しているキシリトール製品はキシリトール100%の甘味料成分で、なおかつ全体重量のかなりの割合にキシリトールが含まれております。

 

1.キシリトールタブレット

キシリトールタブレット

 むし歯予防の観点からは唾液分泌作用の強いガムを咬んでいただくことが非常に効率的なのですが、顎関節症や小さなお子様でガムが咬めない事情のある場合、ガムを咬む習慣に強い抵抗を抱いていらっしゃる方にはキシリトールタブレットがお勧めです。

 

  当院のタブレットはもちろんキシリトール100%の甘味料で、キシリトール含有量が非常に多いです。

 

キシリトールタブレットの成分

*:むし歯予防に効果があるとのことで特定保健用食品の認定を受けた多くの商品が、我々が求める有効成分がかなり不足している一方、当院で扱っているキシリトール製品はむし歯予防に対する有効成分が大量に含まれています。

 

  そのため、当院で扱っているキシリトール製品は薬を処方するのと同じ感覚でお一人お一人の患者様に見合った使用法を提案させていただいております。

 


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