周術期口腔機能管理を行うことによって様々なメリットがあるにも関わらず、実際にこの医科歯科連携が行われている割合は非常に少なく、歯科のある病院ですら周術期口腔機能管理を少しでも行っているのが6割程度、歯科の無い病院に至っては6.7%しかできていないのが現状です。
これから手術や化学療法などを予定される方は是非、我々にご相談ください。
と言っても「何故歯医者さんに相談しないといけないの?関係ないじゃない」と皆様お思いでしょう。
しかし手術の予後や化学療法中の苦痛とお口の中とはとても密接な関係にあることをご存知でしょうか?
まず、全身麻酔後の合併症で頻度の高いものに肺炎が挙げられます。肺炎は死因の第三位で、命に関わる重篤な合併症です。
しかし手術前に計画的に口腔ケアを行うことによって手術後の肺炎を発症するリスクが大幅に下がることが明らかになっております。
また食道など上部消化管の手術において、口腔内細菌からの感染で手術創の治癒が遅くなります。治癒が遅くなればその分、痛みも長く続いてしまいます。しかし術前・術後に口腔ケアを行うことによって口腔内細菌による手術創の感染をかなり防ぐことができます。
がん治療や免疫性疾患などで用いられる抗がん剤・免疫抑制剤・ステロイド大量投与などの化学療法や放射線治療によって、口の中の粘膜が広範囲に強い痛みを生じる口内炎を発症してしまうことがしばしあります。
この口内炎によってひどい場合、食事すら十分摂れなくなってしまうこともあります。
しかし化学療法・放射線治療を開始する前から計画的に周術期口腔管理・口腔ケアを行うことによって、大幅に口内炎の発症を抑えることが明らかになっております。
林歯科診療所は頭頸部・消化器系の手術・心臓血管系の手術・抗ガン剤治療・放射線治療・ステロイドパルス治療などでの周術期口腔機能管理に対応しております。